　　　　トランプ、ウソつかない　トランプ大統領の言動には、米国人の ”黒い本音” が潜んでいる　　高山正之　　　　　新潮社　　　　2017年11月刊
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　　１．　部数は減っても、増え続けている「朝日のウソ」
　　２．　米国人特派員と聞いたら、まず疑ってかかれ
　　３．　「奴隷」を「労働者」と教える米国の社会科教科書
　　４．　「文化人」を気取るヤツほど程度は低い
　　５．　「最強」ではなく「国辱」の捜査機関、東京地検特捜部
　　６．　何も学べない「米国留学」を有難がるのは時代遅れ
　　７．　麻薬密売人2000人を殺した比政権は米国よりマシ
　　８．　もんじゅ廃炉は日本の頭脳潰しになる
　　９．　米国人の悪趣味で作った憲法に日本の新聞記者が反応しない理由
　１０．　白人が日本人に抱く、コンプレックスの正体

　１１．　プミポン国王が理解していた日本人のこころ
　１２．　朝日に皇室を報じる資格はない
　１３．　ノーベル平和賞候補になった「女を修理する男」
　１４．　愚兄愚弟「鳩山兄弟」を歴史的に検証する
　１５．　中国マネーが買い漁る国際機関の要職
　１６．　戦争における本当の「勝ち負け」は植民地を見れば分かる
　１７．　イヤーな民族を上手に追い出す方法
　１８．　大統領が平気でウソをつく韓国の国民性を検証する
　１９．　メディアはもう「日本＝悪い」という考え方を改めよ
　２０．　トランプは真実を語っている

　２１．　「難民受け入れ」美談に潜む歴史的教訓
　２２．　スノーデンが日本で行っていた特殊任務
　２３．　ロッキード事件と蓮池問題の共通点
　２４．　ヒットラーだけじゃない、ドイツ人の性悪さ
　２５．　狡い米国が再軍備を迫るウラには何かある
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　　１．　部数は減っても、増え続けている「朝日のウソ」

朝日新聞の実売数が 850万部を切った。
仄聞するに社長の渡辺某はどうせ書くのは安倍批判と日韓友好だけ、取材にカネをかけるなと強く言った。
先輩の本多勝一に倣って、取材無しで見てきたような話を拵えれば十分ということらしい。
安保法制騒ぎの最中の天声人語（2015年9月20日）もその成果か。
小学2年生が脅かされる平和を懸念した手紙を認め「安倍首相に届けて」と校長に託したという内容だ。
7歳の子が国会の論戦をじっと見て志位和夫の話に感動するだろうか。この手紙は親か先生かが仕込んだのは明らかだ。
天声人語も安い嘘をつくようになったと朝日新聞社内でもひとしきり話題になった。
東電の第三者検証委員会があの事故当時、官邸から「炉心溶融と言うなと命じられた」ことを明らかにした。
菅直人が言ったことに誰も不審を抱かない。しかし朝日は民主党の親のつもりでいる。反原発を言う管は朝日の化身でもある。
朝日は急ぎ管を引っ張り出して、そんなことを言っていないと否定させた。
出まかせを書いたところで馬鹿な読者がその嘘を見抜けないと思っている。
実際、その数日後にも「読者は馬鹿」を前提に嘘記事が載っている。
原子力規制委員会が関電高浜原発に 40年を超えた発電炉の運転延長を認可した。
朝日は一面で、「原子炉は40年で廃炉」の原則を踏みにじり、今後も老朽原子炉が次々生き残って運転を続けそうだ、やばいことだと書いた。
２面で「40年原則、どこへ」と騒ぎ、社説でも「運転延長に反対する」と題して朝日新聞は 20～30年後に原発ゼロ社会にするよう主張してきたと吠える。
慰安婦の嘘を書き、自虐の嘘を並べてきてその反省の弁もまだ聞いていない。
何よりも原則を振りかざす前に、世界はどうかをなぜ語ろうとしないのか。
米国では 99基の原子炉を稼働率 90％以上で運転させ、うち 83基が炉齢 40年を超え 60年まで延長している。先日は 80年までの運転延長申請が出された。
対して日本の原子炉は朝日の嫌がらせと地元自治体の「カネ呉れ」悶着で稼働率は米国の半分以下。 40年経ってもピカピカだ。
何かといえば外国ではどうとか説教垂れる。そのくせ原発問題は「世界はもはや原子炉は80年運用」の情報を一切伝えない。
そこまで馬鹿にされる 650万読者はやはりかなりの馬鹿なのだろう。

　　２．　米国人特派員と聞いたら、まず疑ってかかれ

米国人は白を黒というのに躊躇いがない。それを信じ込ませる詐欺師役にGHQは朝日新聞を選んだ。
GHQ は日本の世論を操作する機構を置いた。外人記者会だ。
気に食わない政治家が出た場合、米国が直に粛清する代わりにここが「国際世論」を創り出し、日本の新聞に粛清させる。
マーク・ゲインの「ニッポン日記」に GHQの意向で、外人記者会の午餐会に鳩山一郎を呼び出し、各国特派員が総がかりで吊し上げる件がある。
朝日はそれを受けて鳩山を叩き、とうとう政治的に葬ってしまった。
GHQ が去った後も、このシステムは生き残った。角栄が首相になって 3年目、外人記者会が彼を午餐会に招いた。
まずロサンゼルス・タイムズ特派員のサム・ジェイムスンが「文藝春秋」に載った田中金脈を糺した。
各国特派員が続き、角栄を吊し上げた。「文藝春秋」が報じても一切応じなかった日本の新聞はそれを見て米紙に追随し、結果、角栄は辞任に追い込まれた。
続くロッキード事件も同じ。米国がしつらえたのを朝日が触れ歩き、三木武夫が悪乗りして、とうとう名宰相を潰してしまった。
外人記者会も最近はさすがにいい加減になった。
副会長の米国人特派員、マイケル・ベンが実はただのフリーターとバレたがそれでも居座りは認められた。
そんな外人記者会が先日「朝日新聞の慰安婦報道を訴える」会が会見をした。
朝日の嘘がいかに日本を傷つけたか、趣旨説明に対して、そのベンが反論した。
「朝日の性奴隷報道は真実として国際社会に定着している」、何を今さら言い出すのかと。
ただ相手が悪かった。評論家の加瀬英明が立って「日本の歴史に奴隷はない。奴隷国家の人間に性奴隷とか言われたくない」、
お前たちは日本に居ながら「不勉強がすぎる」とも。
ベンは黙った。戦後の虚構がやっと綻びだした。

　　３．　「奴隷」を「労働者」と教える米国の社会科教科書

セネガルのゴレ島は、かっての黒人奴隷の積出港だ。
スミソニアン博物館が喜望峰沖で引き揚げたポルトガル奴隷船サンノゼ号の関連記事で触れていて、送り出された黒人奴隷の総数は 1250万人に上り、
行先は「カリブや南北米大陸の国々」とある。米国が常に最大の輸入国だったことに変わりはない。
この船長 M・ホアンが残した供述に見る船旅は地獄そのものだった。この船はモザンビークで 500人を積み込み、ブラジルへと 4カ月の長旅に出た。
奴隷たちは足枷をはめられ「まるで食器戸棚のスプーンのように船倉に詰め込まれた」「糞尿は垂れ流しで、日に一度だけ甲板で体が伸ばせた」（同）
衰弱した者は海に捨てられ、その消耗率は 6人に1人が相場だった。
購入側の米国の様子も少しづつ分かってきたとニューヨーク・タイムズがサンノゼ号の続きで書いている。
ウォールストリートの東側イーストリバーの一角がサウスカロライナ州チャールストンと並ぶ黒人奴隷の二大集積場があった所だ。
黒人奴隷のここで陸揚げされ、お立ち台の立たせられ、競売されていった。
テキサスの高校で、生徒たちが教科書の歴史記述について出版元のマグロウヒル社幹部を呼んで質した。
この会社の地理の教科書には奴隷貿易について「アフリカから多くの労働者を入れた」と記述されていた。
マグロウヒルは指摘を受けて「労働者」としたのは不適切と認め「奴隷」に書き換えることを約束した。
同じマグロウヒルの高校教科書にはハワイ大准教授のハーバート・ジーグラーが「日本は韓国女20万人を力ずくで拉致、
天皇の贈り物として日本軍兵士の性の奴隷にした。使用後は皆殺しにした」と書いている。
テキサスの嘘を改訂するときにこっちの嘘も消させたい。
朝日新聞はその嘘を書いた清田治史をマグロウヒル社に送って慰安婦強制連行は捏造でしたと詫びさせるがいい。

　　４．　「文化人」を気取るヤツほど程度は低い

日本は先の戦争でアジアを植民地にしていた欧米を叩き出した。
お陰で戦後、植民地は独立し、宗主国たちは小さな欧州の故郷に追い返されていった。
それが悔しくてオランダはインドネシアのスカルノにオランダが作った運河や石油基地の建設費用 60億ドルを返せと迫った。
フィリピンのキリノも倣って日本に桁違いの 80億ドルを要求した。
日本が拒むと、モンテンルパ刑務所につないでいた日本人 BC級戦犯 14人を吊るして脅しをかけた。
恥知らずは旧植民地だけではなく、イタリアもスイスもオランダも賠償よこせの行列に並んだ。
そんなわけで大人たちは焼け跡に佇んでいる暇もなく戦前の倍以上も働いて賠償金を支払い続けた。
賠償の支払いは 1970年代も続いたが、大きな財政負担を強いてきた併合朝鮮との縁が切れたこともあって、その頃には少しはゆとりも生まれてきた。
海外旅行も解禁になった。ただ向こうでは日本への風当たりが強かった。
当時の欧州では日本人を「兎小屋に住む働き中毒」と報告書で悔辱した。
仏首相エディット・クレソンは「日本人は黄色い蟻。何度潰しても出てくる」と日本大使の面前で言い放った。
日本のせいで仏領インドネシアも蘭領東インド（インドネシア）も英領ビルマも無くなった。
ただの貧乏国になった欧州諸国は、日本への恨み言の一言も言いたくなる。
先日の朝日新聞に朝日的文化人が「日本は昔から礼儀正しくはなかった」とその頃を書いていた。
日本人も昔は酷かった。「駅弁の食いかすやゴミを座席の下に突っ込んでいた」とか「日本人観光客が世界に迷惑をかけていた」とか。
だから今の中国人のマナーを嗤うな、「どの民族だって時間が経てば振る舞いもよくなる」と。
毎度聞かされる自虐の台詞だ。そして日本だけは上から目線でけなす。他は中国朝鮮も含めて下から仰ぎ見て温かく書く。
それが文化人たる者の基本姿勢と思い込んでいる。
鳥越俊太郎さんみたいに反戦平和とか一つ覚えの文句を痴呆老人のようにただ繰り返していても務まるのだ。

　　５．　「最強」ではなく「国辱」の捜査機関、東京地検特捜部

マッカーサーはカネに汚かった。日本軍に追われてコレヒドールから逃げ出す時、フィリピンのケソン大統領から餞別を要求した。
「ケソンは米国にあるフィリピン政府の口座から 50万ドルを米ケミカル銀行の彼の口座に振り込んだ」（マイケル・シャラー「マッカーサーの時代」）
日本でも最初は無償だと言っていたガリオア・エロア援助物資を勝手に途中から有償に切り替えて大儲けした。あのまずい脱脂粉乳が有料だったなんて。
米国人は略奪する。米軍将兵はどこへ行っても民家に押し入り、強姦しながら略奪した。
マッカーサーも例外ではない。日本人にいい略奪品を探させた。世耕弘一は日銀の地下に眠るダイヤを教えた。
味を占めた彼は、隠退蔵物資調査会を作らせ、いいものばかりを懐にした。
講和条約発効後、この部門は生き残り、やがて名を ”東京地検特捜部” と改めた。
表向きは脱税や汚職の摘発を仕事としたが、心根は変わらなかった。
米国をご主人様と慕い、日本人は目を離せば悪さをすると思い込んでいた。
その表れが昭和 32年の売春汚職だった。
廓の存続を望む花街や花魁たちがロビー活動をした。検察は信じ難い不遜を働いた。
彼ら米国の犬にも主流、反主流があった。一方の岸本義広派が対する馬場義統派に「売春汚職で自民党の大物宇都宮徳馬が収賄した」
というガセ情報を流した。その嘘を読売新聞がデカデカ載せた。
岸本派は書いた立松和博記者を逮捕して、締め上げた。誰からネタをもらったか、吐けば馬場派を潰せた。
しかし立松は黙秘を通し、のちに自殺した。己の権力争いに公器である新聞を巻き込み、不当逮捕までやった。気分は GHQ そのままだった。
お粗末は朝日新聞だ。後に検察のトップに立った伊藤栄樹に連載「秋霜烈日」を書かせた。
中で伊藤は立松を自殺に追い込んだ一件をとくとくと書き立てた。
朝日はその傲慢に目をつぶり、逆に伊藤にへつらって連載をまとめて豪華本にし、出版記念会も開いた。珊瑚に「KY] と書かせた一柳東一郎が仕切った。
そしてロッキード事件が起きた。前触れは外人記者会での米国人記者による角栄吊し上げだった。
地検特捜は敏感にご主人様の意図を察知した。続いて米上院で児玉誉士夫の領収書が出された。
該当する機種は二つ。対潜哨戒機 P3C と全日空のトライスターだ。
P3C は総額 1兆円の大取引だ。それでは疑わしいのは角栄ではなく中曾根康弘になる。
地検特捜の吉永祐介は担当の司法記者会の会見で言った。「今日から P3C と書くな」
代わりに「角栄は全日空にトライスターを買うよう圧力をかけた」という筋書きを示した。
しかし民間航空が社の命運をかける主力機選定をよそから言われて決めるはずもない。おまけに児玉は日航の松尾静磨の盟友だ。
吉永はその筋書きをそのままロッキード社幹部に語らせる嘱託尋問で補強した。
後は角栄以下をパクって、背もたれもない丸椅子に座らせ、壁に向かって立たせ、痛めつけて偽りの自白を強いた。
それから 30年、村木厚子事件が起きた。特捜が拷問と権力乱用で冤罪を生んできた実態がやっとバレた。
角栄事件から 40年。国辱の地検特捜をなぜまだ生き残らせているのか。

　　６．　何も学べない「米国留学」を有難がるのは時代遅れ

パーハタン号で米国に行った小栗上野介はワシントンの造船所を見て驚いている。
ボルトとナット、つまりネジに彼我の差を見たと言っている。小栗はそれを持ち帰り、横須賀造船所を作った。
米国の自慢は、独立戦争当時には人力とはいえ世界初の潜水艦を作ったとか、ウィリアム・モートンが「世界初の麻酔手術」（1846年）を成功させたとか、
20世紀の頭には世界初の飛行機を飛ばしたとか。
日本も負けてはいない。「発明特許の日本史」（石原藤男）によると麻酔手術はモートンより 40年も早く華岡青洲がやっている。
青洲は弟子を 1000人もとって麻酔施術を伝えている。
飛行機は、1785年に岡山の表具師幸吉がグライダーで空を飛んだ。オットー・リリエンタールより 100年も早かった。
明治に入って二宮忠八が翼の揚力で浮揚する構造の動力飛行機を考案し陸軍に製造を上申した。
日清戦争の直前のことだが、申請は却下され、10年後、ライト兄弟が飛んだ。
同じ日清戦争前夜、北里柴三郎はペスト菌に見舞われた香港に行き、着いて 3日目にペスト菌を見つけ、5日目に感染源が鼠であることを突き止めて、
香港政庁に勧告した。中世の黒死病以来の謎を日本人が一週間で解いた。
これに続き、日本人によるホルモンの発見、ビタミンの発見、脳梅毒の発見など日本の独走が始まる。
その原動力についてノーベル賞受賞のインド人経済学者アマーティア・センは「日本の人的資源開発の意欲」を挙げている。
明治期、まだ貧しい日本は「予算の 43％を教育につぎ込んで」学校を建て、女子供も含めてその日の新聞の「解話会」を開いて知識の普及に努めた。
結果、20世紀頭には識字率は 100％に達し、「書籍出版量は英国を超えて米国の 2倍に達した。（1990年のシンガポール講演から）
出版物の中には英独仏露など各国の翻訳書籍も含まれ、中国はじめアジアの学生は日本に留学し、日本語を通して世界を学んだ。
毛沢東も「日本語訳のマルクスで勉強した」（宮脇淳子）。
アジアの日本化を恐れた米国は日本に向かう留学生の足を止めて、顎足つきで米国留学を誘った。しかし他にレクチャーがあった。
留学生はそれで親米反日思想を徹底的に叩き込まれた。
先の戦争の後日本人はなぜは米国に留学するのが形のようになった。
「新潮４５」巻頭に、徳岡孝夫がフルブライト留学の日々を嬉々として綴っている。
米国に何か学ぶことがあったのか。

　　７．　麻薬密売人 2000人を殺した比政権は米国よりマシ

米艦隊は太平洋を渡り、マニラ湾でスペイン艦隊に襲い掛かった。
陸側からはアギナルド将軍のフィリピン人民兵約 1万人が米軍に呼応してスペイン軍の背後を襲った。
アギナルドは米政府から協力したら独立させてやるという約束を貰っていた。
挟撃されたスペインは速やかに降伏するが、ここでマッキンリー大統領はフィリピンとグアムを 2000万ドルで買い取ることでスペインと折り合いに入った。
戦い終わって米国はアギナルドに伝えた。「ここは都合で米国の植民地にすることにした。独立はなしだ」と。
裏切られたフィリピン人民軍はマニラ郊外のサンファン橋を挟んで米軍と睨み合った。そして一発の銃声が蠢いた。盧溝橋に似る。
米軍は優勢な火器に物言わせフィリピン人民軍の三分の一を殲滅してしまった。嘘と策略だらけだ。
潰走するアギナルド軍が山に逃げ込むと、司令官アーサー・マッカーサーが「山に逃げたら最早正規軍ではない」と一方的にゲリラ認定した。
相手がゲリラなら彼らを拷問しようが殺そうが国際公法は関係ない。
かくてフィリピン全土が戦場と化し、街中で拷問と処刑が派手に行われた。
20リットルの泥水を飲ませる水責めが最も流行った。「それでも土人が自白しないと腫れた腹に巨漢の米兵が飛び降りた」
「土人は6フィートも泥水を噴き上げて死んだ」（米上院公聴会での証言）
ルソン島の東、サマール島でパトロール中の米軍 2個小隊が民兵に襲われ、38人が殺された。
アーサーはその報復にサマール島と隣のレイテ島の島民 10万人を皆殺しにしろと命じた。
アーサーの息子ダグラスは先の大戦でフィリピンに戻る再上陸地点にレイテ島を選んだ。
「土人どもは日本軍と過ごしてすっかり日本人に懐いている」と彼は思った。それで米軍に楯突けばどうなるか。
「レイテみたいに皆殺しにする」という含意だ。レイテと聞いてフィリピン人は 40年前を思い出して日本軍から離れていった。
アーサーの残虐さはその当時も、今もフィリピン人の悪夢に出てくる。
ラオスで開かれた東アジアサミットでオバマはフィリピン大統領ドワルテが麻薬密売人を 2000人も殺したことについて人道的に許せないと指摘する気だった。
対してドワルテは米国がフィリピン人をさんざ騙し、躊躇いなく 40万人も虐殺した歴史を彼に尋ねた。
米国は他国を批判できるのかと公式の場で問うた。
彼は実は皆殺しにされたレイテ島のわずかな生き残りの子孫なのだ。

　　８．　もんじゅ廃炉は日本の頭脳潰しになる

例えば製鉄の歴史を見ると、まずスウェーデンが最初にいい鉄を市場に出したが、英国がコークスを使ったもっと純度の高い鉄を売り出した。
それが刺激となって欧米各国で新しい炉が研究され、平炉や電気炉、熱風吹き込み式のベッセマー炉などが次々登場してきた。
その点、日本は周りが中国と朝鮮。そういう刺激は一切出てこないから結局、独り我が道を行く定めにあった。
今の歩行型ロボットにも匹敵する絡繰り儀右衛門が登場したところで、それをどう兵器化するとかの発想はなかった。日本は昔から平和だった。
ピエール・キュリーが水晶に通電すると正確な振動をすることを発見する。
それを使えば正確な時計ができる。世界中の時計屋が腕時計に納まるクオーツの小型化を目指したが、装置は箪笥より小さくならなかった。
我が精工舎が箪笥をとうとう腕時計の中に入れてしまった。精工舎はその特許をただで世界に公開した。せこいビル・ゲイツとは違った。
箪笥の何倍もあるディーゼルの小型化ではヤンマーの山岡孫吉が成功した。
ただゴールがあると強い日本も枠を飛び抜けたアイデアの処理に問題があった。その凄さを周り、特に役所が理解できなかった。
東北帝大教授八木秀次が超短波無線の指向性アンテナを発明した時もそう。日米英で特許が下りた。
米国ではすぐ暗夜の飛行機誘導やレーダー受信など試して有用性を確認した。
日本では軍部が「自ら電波を発信するなど狂気の沙汰」と実験すら拒否した。
特許庁も右に倣って昭和16年、真珠湾攻撃の前に特許更新を拒否した。
翌年2月、シンガポール陥落で鹵獲した英国製レーダーが全て八木アンテナで機能していることを日本人は初めて知った。
同じころ、現 TDKの武井武が非金属磁石フェライトを発明して特許を取った。
これを機体に貼ればステルス戦闘機ができる。
しかし戦後、オランダのフィリップス社が戦勝国の立場を使って日本政府にフェライト特許の放棄を要求し、特許庁は愛想よく署名した。
特許庁は、白人は神様と思っている点で朝日新聞とよく似ている。
東京五輪があった年、東北大教授の西澤潤一が画期的な光通信技術の特許を出願した。
特許庁は「書式に不備」「意味不明」で申請を突き返した。西澤は再提出を 20回繰り返したが、その都度別な因縁がついてきた。
裁判にも訴えたが、結局 20年争って、特許申請は通らなかった。
同じ時期、西澤と旧知の中国人チャールズ・カオが米国に渡って西澤と同じ論文を発表した。彼はのちにそれでノーベル賞を受賞した。
一方、米コーニング社もカオを通して西澤と酷似した技術で特許を取った。
その特許権で西澤方式を採用していた住友電工を特許権侵犯で訴え、大勝ちした。
日本の知能を無能な日本人役人が潰したいい例だ。
夢の増殖炉と言われた高速増殖炉「もんじゅ」が事実上廃炉になった。
これも世界がヨーイドンで始め、日本が 1994年に初臨海に達した。 2番目はロシアでつい先日動き出した。
ただ動いて間もなく冷却用ナトリウムがこぼれるトラブルが起きた。軽水炉と違って冷却材漏れはコーヒーをこぼした程度の話だ。
ただ時期が悪かった。馬鹿な村山富市が首相で、朝日新聞が官房長官気取りだった時期にあたる。
朝日は反原発を喚いて、関係者2人を自殺に追い込んだ。
日本の最先端技術はあの日、嘘と過剰報道で廃炉が決められた。
日本の頭脳潰しは特許庁だけじゃない。もっと愚かな新聞が加わっていた。
で、今後はどうするのか。朝日は二流のフランスとぼちぼち共同開発を、と尤もらしそうに勧める。
２番でいいでしょう。蓮舫か、お前は。
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　　９．　米国人の悪趣味で作った憲法に日本の新聞記者が反応しない理由

米国人は「よその憲法を作ってやる」という悪い趣味を持っている。最初にやられたのは隣のキューバだった。
キューバ人はスペイン人の奴隷支配を嫌い、早くから抵抗を続け、19世紀終わりにやっと勝ちが見えてきた。
途端にずっと無関心だった米国が介入してきた。弱小スペイン軍は戦う意思もなく 3ヶ月で降伏した。
キューバ人は米国が独立おめでとうとか言って帰っていくのかと思ったら違った。
彼らは独立派の英雄をみなパージし、親米傀儡政権を作って二つの要求（プラット条項）を呑ませた。
米国の安全保証の見地から、米軍の監視基地をここに置くこと。もう一つはキューバの外交権は米国が預かる。つまり保護国となること。
傀儡政権はそれを盛り込んだ米国製憲法を渋々受け入れた。
米国は大西洋に置いた米艦隊を速やかに太平洋に移せるような運河が欲しかった。（日本の興隆を気にしていた）
で、コロンビアの一州パナマに独立運動を起こさせ、米国がすぐ軍を出して独立させた。
新政府は国の真中をぶち抜く運河用地を米国に献上させられ、かつ憲法で米国の内政干渉権を呑まされた。
米国は 20世紀末にもパナマを軍事制圧し、国防軍を解体させて、日本と同じ「平和を愛する丸腰国家」に変えている。
先の戦争でやっと日本を倒した。あとはこの国を白人国家の脅威にならないよう解体すればいい。
ただ日本は米国と太平洋の覇を競った大国だ。パナマやキューバみたいな「土人どもの小国」とは違った。
憲法いじりはそう簡単にはいかないだろう。で、米国人たちは歴史を勉強し、大国でも始末できる例を見つけた。
ローマ帝国が地中海の覇を競ったカルタゴをやっと降伏させた第二次ポエニ戦役のケースだ。
この時、ハンニバルを倒したスキピオはカルタゴが未来永劫ローマの脅威にならないよう、いくつかの降伏条件を押し付けた。
　１．　カルタゴの海外植民地の没収
　２．　軍船、軍象の放棄
　３．　ローマ及びその同盟国との戦争の禁止
　４．　それが自衛戦争であってもローマの承認なしの交戦権は認めない。
以下、ローマ占領軍の維持費負担、賠償金の 50年間分割払い。そしてカルタゴの子弟を毎年 100人ずつローマに送り、よきローマ市民とする。
米国はこれを日本の戦後処理の指針とした。
毎年の子弟のローマ送りについて、塩野七生は「フルブライト留学生と同じ」と書く。親米派に育て、いつまでも服従させる。
フルブライトは今、優先的に新聞記者を選んでいる。
先日、バイデン副大統領が「日本が核を持てないように米国が憲法に書き込んだ」と発言した。
米国人の悪趣味で作られた憲法だと告白した。
普通なら即、憲法放棄だ。そんな論調が新聞に一切でないのは、そう、フルブライト効果なのだ。

　１０．　白人が日本人に抱く、コンプレックスの正体

満鉄の超特急「あじあ」を時速 130キロで引っ張った蒸気機関車「パシナ」、全長 25ｍ、3軸の動輪の径は 2mもあって、総重量は 200トンを超えた。
そして何よりの魅力が空気抵抗を小さくした流線形のフォルムであった。
このパシナ型の製作が決まったのは昭和 8年。満州事変の 2年後、つまり日本が国際連盟を脱退した年の夏だった。
満鉄工作課長の吉野信太郎が設計図を引き、僅か 1年余で賛成させた。
試乗した米国人記者団がその威容に感嘆しながら「これは米国のどこ社製か」と質問する。
日本製だと答えると、彼らは信じられないといった表情で「その技術者たちは米国のどの大学を出たのか？」。
「立派なら白人のモノ」といった白人優越主義者の発想そのままだ。
真珠湾が起きた時の反応にもそれは通じる。
フランクリン・ルーズベルトは米西海岸に在った米太平洋艦隊を日本海軍の手の届く真珠湾にもってきた。
艦隊提督のジェームズ・リチャードソンを除いて彼も彼の側近も日本は急降下爆撃ができないと信じていた。
日本人は近眼でおまけにおぶって育てられる。クビががくがく揺れて三半規管が異常をおこしているからだと説明されていた。
ニューヨーク・タイムズ元東京支局長のニコラス・クリストフが書いている。
折から 938人のユダヤ難民を載せたセントルイス号がハバナにきた。
キューバの傀儡政権は米国の意向で上陸を禁じて送り返した。全員が欧州に戻され、大半は強制収容所送りにされた。
「しかし」とクリストフは、米国女性がドイツに乗り込んで哀れなユダヤ人を「私の夫」と称して脱出させた話を披露する。
このコラムには満州でユダヤ人を助けた東条英機やリトアニアでビザを発給した杉原千畝や
上海の租界でユダヤ人をたくさん助けた日本人は一切でてこない。
クリストフはその日本に長く居た。嘘の多い人で「中支の市場で新鮮な肉を買ってすき焼きにした」老兵の話を
「日本人は中国人の子供を殺してその肉を食った」と脚色した。日本人を野蛮人と書き続けた。
人種に鈍感な日本人が今一つ米国を理解できない理由がその辺にある。

　１１．　プミポン国王が理解していた日本人のこころ

隠然たる勢力を持つよそ者の存在はタイ人にとって大きな問題だが、先日薨じたプミポン国王は画期的ともいえるコン・チン（華僑）の融合策をやった。
国王は華僑の名前、例えば蓮舫とかをタイ風の名に改めさせ、漢語も漢字の表記も止めさせた。
漢字の看板を出しても罪にはならないが、ただべらぼうな税金を課した。
華僑の僑の字は根無し草の意味だ。どこかの国に寄生し、吸い尽くし、うまみがなくなれば、どこか別な国にさすらい流れていく。
名前を変えればそういう嫌な性格が消え、タイを祖国と思い始め、地下鉄を計画し、高速道路に投資していった。
1990年代に出たスチンダは中国の兵器を入れ、中国の軍事顧問団を入れてクーデターを起こした。
市民がスチンダ打倒を叫んでバンコクを埋め尽くすデモをやると、中国軍事顧問団は兵士に銃撃を命じて 300人が死傷した。
プミポン国王の裁定でスチンダは追放された。
同じように中国に接近しすぎたタクシンも国王は許さなかった。
しかし国王が病に倒れてその威光に陰りが出ると、またぞろ中国に媚びる勢力が出てくる。
彼らは北京に反抗し脱出したウィグル人を中国に送還し、今また香港の雨傘運動のリーダー黄之鋒の入国を拒んだ。
国王崩御は彼らのさらなる跳梁を予想させる。
国王は日本との絆の深い人だった。
それは国王即位の 6年前のことだった。欧州戦線でフランスがドイツに敗れたのを見てタイ政府は仏領インドシナ政府に宣戦布告した。
フランスにとられた旧タイ領カンボジアとラオスの奪還が狙いで、本国からの補給が絶えた仏植民地軍だったら十分やっつけられる読みだった。
しかし海防戦艦トンブリを旗艦とするタイ艦隊が仏巡洋艦に戦いを挑んだシャム湾海戦では、タイの軍艦のほとんどが沈められ、大惨敗に終わった。
陸軍部隊もシェムリアップまで進出したものの外人部隊をもつ仏側に逆に包囲された。
負ければタイ本国まで仏領にされかねない状況に至って日本が仲裁に入った。
東京で終結された講和条約で、日本は仏印側にタイの要求を呑ませ、タイを戦勝国に仕立ててやった。
亡国の危機を救ってもらった恩義をプミポン国王は忘れなかった。
戦後、国王に即位すると大叔父のワンワイタヤコーンを通して敗戦日本の国連加盟に尽力した。
日本が「東亜の平和築かんと・・動脈一路泰緬の大地を結ぶ」（泰緬鉄道建設の歌）ために作った鉄路の全面撤去を連合国が要求した時も国王は拒絶した。
シャム湾海戦に参加し唯一隻、撃沈を免れた日本製海防艦メコンもバンコク郊外の公園に保存される。
日本の厚情を忘れないよう、国王の指示で残されたと聞く。
北部タイのパーイ川に架かる橋の脇に古色蒼然として鉄橋が廃棄もされずに残っている。掲示板には一言「１９４２製」とある。
戦時中、英領ビルマ侵攻のため日本軍は道路を開き、川には戦後も使えるよう永久橋を架けていった。
持ち運び自在のポントーン（浮橋）で戦争する欧米とは一味違う日本式の戦い方がそのまま残されている。
プミポン国王はそういう日本人の心を理解し、保存していた。改めて合掌。

　１２．　朝日に皇室を報じる資格はない

1942年、中国のかっては中原と呼ばれた河南省を信じられない凶作が見舞った。
翌年には追い打ちをかけるように蝗の大群がこの地の緑を食い尽くした。　
人々は飢えたが、蔣介石政府の役人は年貢をきっちり取り立て、足りなければ翌年の播種用の籾も持ち去った。

極限の飢えの中で彼らは子供を殺して食った。我が子はさすがに忍びないから隣の子と交換して食った。
それを漢字で易子面食（子を易（かえて）くらう）と書く。そういう四字熟語があることが怖い。
この飢餓で河南省では 300万人が餓死した。その凄惨さを中国人作家、劉震雲が「人間の条件１９４２」で克明に紹介している。
同書には米政府が送り込んだ反日工作の宣教師が登場する。
その4年前、日本軍の追撃を躱すため同じ河南省の「開封北西の五荘など数か所で黄河の堤防を決壊させ、それを日本軍の無差別攻撃のせいにして
対外向けに宣伝した。（郭沫若自伝）。
この決壊で九州と四国を合わせた広さの下流域が水没し、100万の民が死んだ。揚子江の九江付近でも決壊させ、何万かの民を殺している。
あまりの惨状に呆れた米人記者がタイム誌に寄稿すると、蒋介石もさすがに動かざるを得なかった。
僅かの糧食を出したが、飢えた民に届く前に小役人がほとんどくすねてしまった。
「見放された民がただ死を待っていたときに奇跡が起きた」と劉震雲が書く。日本軍がそこまで侵攻してきた。
日本軍には余分な糧食はなかったが、自分たちの分まで飢えた民に供出してくれた。
同じ時期、同じ河南省で日本軍に拾われた中国人孤児、光俊明が「７歳の捕虜」を書いている。
孤児は部隊のマスコットになり、兵士は暇を見て「服や菓子を買ってきてくれた」「すれ違った別の部隊にも拾われた中国人の孤児が大事にされていた」。
因みに蒋のやった黄河決壊の時も日本軍は進軍を止めて舟艇を出し、洪水に呑まれた 8万の民を救出し、決壊した堤防も修復した。
昭和天皇の弟で今生天皇の叔父にあたる三笠宮崇仁様が薨去された。
斂葬の儀には喪主の百合子妃殿下をはじめ皇族方がご参列されたが、その数の少なさに心を痛める人も多かったことと思う。
そんな中、皇室に敬語すら使わない朝日新聞が支那派遣軍参謀時代の宮様の訓示をでかくやっていた。
上海事変も満州事変も蒋介石が抗日に走ったのも日本軍の責任で、日本軍は「略奪、強姦、砲火もした」とも語られた。
戦後70年。その間の資料発掘でそれが米国の仕掛けだったことが分かっているのに、朝日はそれを語らない。
中国人が皇軍のおかげと感謝しているのも伏せる。宮様の若かりし時代の小さな思い込みを政治利用して恥じない。

　１３．　ノーベル平和賞候補になった「女を修理する男」

今度のノーベル平和賞候補に挙がったコンゴのお医者さんムクウェゲはコンゴ東部に病院を建て、
内戦の混乱で兵士たちに強姦や暴行を受けた女たちの治療や心のケアをもう 20年近く続けてきた。
この辺の内戦は民族が絡む。分厚い唇と潰れた鼻のフツ族。もう一方が「少年ケニヤ」に出てくる風の鼻梁が通った西欧的な顔立ちのツチ族。
この対照的な部族が血みどろで戦うから、強姦と言ってもなまじの性的暴力ではすまない。
彼の診断報告には「集団で犯した後、女性の局部には木の枝、棒、焼けた石炭を押し込む」「時には膣に銃を突っ込んで発射された」症例が並ぶ。
そんな被害者を彼は５万人も治療してきた。
ひどい目に遭うのは男の方も同じだ。背も高いツチ族にフツ族は「身長の矯正」と称して、ツチ族の脛から下を斧で切断した。
子供は片腕を斬り落とされる。大人になっても銃や蛮刀を扱えないようにするためだ。
だが、ムクウェゲのノーベル平和賞の受賞はなかった。おそらく今後も受賞はないだろう。
何故ならフツ族とツチ族の抗争は今、偉そうに博愛を説き、平和賞を授与している白人たちが作り出したからだ。
19世紀、ベルギー国王レオナルド２世がツチ族を奴隷監督にして、フツ族を働かせた。
ゴムの採取量が減るとツチ族にフツ族の手首を斬り落とさせた。
酷使と飢えでコンゴの人口 2500万人はレオポルド国王治下で半減したとマーク・トウェインが書いている。
そういう過去があって独立コンゴで報復するフツと再報復するツチの争いが続いた。
ムクウェゲが平和賞を受賞すればベルギーに限らず白人国家がやってきた残忍な過去が暴かれる。
民族同士の殺し合いという人間の業の埒外にいられて日本は幸せだと思う人がいたら、それは間違いだ。
日本人は隣の国で何度か同じ体験をさせられている。 1937年、米国の要請で蒋介石が仕掛けた通州事件もその一つだ。
この街を中国人学生と軍が制圧した。彼らは在留邦人の家を一軒一軒改めては女性を引きずり出して犯した。
一日凌辱し、最後は局所に棒を突っ込むか抉って殺した。
「中国人学生は妊婦の腹を裂き、胎児を引きずり出した。妊婦を庇った父親は生きたまま頭皮を剥がれ、目を抉られた」（藤岡信勝「通州事件」）
9歳の男の子は指を切られ、鼻に通した針金で死んだ母親に括りつけられていた。
「男たちは性器を切られ、掌に針金を通して数珠繋ぎにされて最期は青龍刀で一人ずつ切り刻まれて殺された」（加藤康男「慟哭の通州」）
通州では 250人が殺された。男女とも性器を破壊されていた。フツ族よりひどい殺し方だった。
そんな国のどこがいいのか、今も 20万の日本人が金儲けのために中国にいる。
コンゴもまた決して遠くはない。

　１４．　愚兄愚弟「鳩山兄弟」を歴史的に検証する

日本の敗戦後、軽井沢に籠っていたスイス公使カミーユ・ゴルジェが第一生命ビルの連合国軍総司令部にマッカーサーを訪ねてきた。
ゴルジュは日本の精工舎が気に食わなかった。スイスの向こうを張っていい時計を安く売る。
だから日本の時計工業を潰してほしいとマッカーサーにせっついた。
マッカーサーは「即座に首相の幣原喜重郎を呼びつけて労働組合を作らせた」（共同通信）
「組合が力を得て騒ぎ、賃上げを要求し、生産コストが高くなれば、日本の時計も高くなる」と最高司令官は読んだ。
残念ながら精工舎は労組もまともな企業で、それどころか時計工業会に革命をもたらすクオーツ小型化に成功し、
スイス時計工業界は精工舎が無料で開放した特許にすがって生き延びている。
その組合法ができたお陰で「日本をダメにする」というマッカーサーの期待に応えた組織が誕生した。あの日教組だ。
教師は聖職なんかじゃない。労働者だ。もっと休みをよこせ。勤務評定されるのはいやだ。自分の教え方がバレてしまう全国共通テストは廃止しろ。
文部省の学習指導要領にある歴史は受け入れかねる。とまで言い出した。
かくして教育は停滞し、教科書には朝日新聞の松井やよりが書いた「マレーで日本軍は赤ん坊を放り上げて銃剣でついた」作り話が堂々載ったりした。
同じ頃、英国も妙な自虐史観が流行っていた。時の首相サッチャーは学校の立て直しを模索した。
そして光は東方から来た。日本の学習指導要領と全国共通テストがその光だった。
サッチャーのカリキュラムが各学校に配られた。教師は反発するが、彼女はお構いなしに共通テストの実施を行った。
カリキュラムを無視した教師のクラスは点が低い。すると労働者教師は減俸になり、いい点を取れば昇給した。
児童は名前を書けるようになり、英国病は治癒に向かった。
全米 50州のテストでいつもビリのテキサス州知事ジョージ・ブッシュはサッチャーが示した日本式学習指導要領と共通テストの組み合わせの成果に目を剥いた。
単純な彼はすぐそれを真似た。成績で学校を競わせるバウチャー制度も採り入れ、結果テキサスは全米トップ 10の常連州になっていた。
ブッシュは教育のブッシュで売って大統領になった。
その頃、日本で文部大臣に鳩山邦夫が就任した。彼は日教組の邪魔で細々やっていた全国共通テストについて「偏差値教育を助長する」とか言い出して、
一切禁止を申し渡した。
世界の教育界を目覚めさせた日本方式は本家の日本で潰され、日本の児童生徒は馬鹿のまま残された。
大罪を犯した鳩山邦夫は先日鬼籍に入った。
彼の兄、由紀夫は首相在任時代に日本の海を勝手に中国人との友愛の海と名付けた。
先日は「沖縄が独立して中国の属国になる」と仄めかして中国人を喜ばせた。まるで幇間だ。

　１５．　中国マネーが買い漁る国際機関の要職

ベトナム戦争がベトナム勝利に傾きだした頃の話。
カンボジア人のイエン・サリが北京に呼ばれた。彼は本当は華僑の隠れ息子だった。
呼ばれた理由はベトナムのことだった。この国は最近ソ連とくっつき、本家筋の毛沢東政権をないがしろにしてきた。
ベトナムをこのままソ連衛生国にさせたのでは中国のメンツが潰される。ついてはカンボジアに親中勢力を作り、背後からベトナムを攻めろ。
前からは中国がやっつけてやる。
イエン・サリは国に戻るとポル・ポトと組んでクメールルージュを結成した。中国から武器がドシドシ運び込まれた。
彼らはまず東部に入植していたベトナム人農民を虐殺した。メコンの支流は殺されたベトナム人の死体で埋め尽くされた。
ベトナム人は頭がいい。だから都市で医師や教員をやっていた。イエン・サリは次に都市人間をまとめて農村に下方した。
下方された中には華僑もいたが、それを除外したら毛沢東がバックにいることがバレてしまう。「革命のためだ」と毛沢東は言った。
それで処刑場はプノンペン郊外の華僑墓地が選ばれ、華僑とベトナム人がここで何万と殺され、埋められた。
ポル・ポト派が攻勢に出る前にベトナム軍が先制攻撃をかまして彼らを蹴散らせてしまった。
鄧小平はベトナム人を懲らしめるために人民解放軍を出した。これが世にいう 1979年の中越紛争だが、結果は中国軍の歴史的な惨敗に終わった。
因みに、漢民族政権は日本を含めた外国勢力と幾度か戦ってきたが、一度も勝ったためしがない。
ベトナム軍に追われたイエン・サリらは山に籠り、中国が供与する武器で辻強盗をして食いつないだが、結局降伏し、2007年国際法廷に立たされた。
法廷に立って驚いた。国際法廷事務局に中国人ミシェル・リー（李志英）がいた。彼女は職権を使ってポル・ポト派の虐殺をどこが支援したか、
なぜ大量の中国製対人地雷があるのかも含め、全ての審問から「中国」を消し去ってしまった。
同じ頃、香港で SARS が大流行した。原因はウィルスを含む糞便が高層マンションの下水道の穴から空に舞っていたためだ。
しかし衛生署長マーガレット・チャンは最後までボケたまま。大流行を許してしまった。
その3年後、世界保健機構（WHO)事務局長に中国の推薦で彼女が選ばれた。推薦理由が「SARS撲滅に効あり」。歴史も事実もあっさり書き直された。
WHOでもきっと何かをやらかすと思われた。案の定、ただの弱毒性インフルエンザを「スペイン風邪以上に危険」と彼女が認定。
フェーズ 6のパンデミック指定を発令した。結果はカラ騒ぎ。英製薬会社が大儲けし、チャンも豊かになった。
先月、国際刑事警察機構（ICPO)総裁選があって猛宏偉が総裁に選ばれた。彼は習近平が目下、力瘤を入れる裸官狩りの先頭に立ってきた男だ。
でもなぜ、ここぞという時に関係国際機関の長に中国人がなってしまうのか。なぜ北京の思い通りにコトが運んでいくのか。
中国は国連分担を控えめにし、浮かした分、あちこちを賄で篭絡してきた。
南京大虐殺の嘘を記憶遺産に登録したユネスコのブルガリア人イリナ・ボコヴァがいい例だ。
世の中、中国マネーが支配する。

　１６．　戦争における本当の「勝ち負け」は植民地を見れば分かる

日本に突き付け、開戦に追い込んだハル・ノートは米国では隠されたままだった。
「彼は何が何でも戦争をしたかった。そして日本を開戦に追い込んだ」「議会も米市民も彼に騙された」（渡邊惣樹訳「ルーズベルトの開戦責任」）
彼は米太平洋艦隊をわざわざ日本軍の手に届く真珠湾に「動けぬアヒルのように」繋ぎ、半径 500キロしか飛べない旧式の B18偵察機を配備した。
そして真珠湾攻撃が起きる。その責任を取らされてクビになったキンメルが求めた軍法会議を彼は拒否し続けた。
「開けば極秘にしたハル・ノートの存在を公表することになるからだ」。
かくて日本は汚名を着せられ、東京大空襲から原爆まで浴びた。 85％が参戦反対だった米市民は進んで志願し、戦場に向かった。
お陰で戦後世界に不動の地位を築けた。ただ英国は戦勝国になったものの「失ったものがあまりにも大きかった」
「英国が中国に持っていた権益、マレーもシンガポールもビルマも失った。インドやセイロンまで失った」
英国が今なお日本にひねた嫌味を言うのは、植民地と言う財産を奪われて貧乏国に突き落とされた深い恨みがあるからだ。
その点、米国はフィリピンを失っただけで要衝グアムはそのまま保有できた。
損害は浅いのに何故か英国以上に日本に嫌味を言い続ける。アイリス・チャンの書いた南京大虐殺の嘘を教科書にまで載せて騒ぐ。
FDR は真珠湾の後「日本を直ちに叩き潰す」用意はしていた。 B17 「空飛ぶ要塞」の太平洋配備だ。
日本機など歯牙にもかけない。好きな所を好きに爆撃して降伏に追い込めるとFDRは思っていた。
しかし予想はすべて外れた。真珠湾では戦艦 6隻が沈められ、プリンス・オブ・ウェールズは開戦 3日目で消滅した。
頼みの B17は初めて見る零戦にバタバタ落とされてしまった。
日本はアジアに広がる欧米諸国の植民地を次々解放し、その独立を後押しした。
植民地という財産を失った欧州諸国は EU を立ち上げたものの先行きは今も不安だ。
その責任は偏に米国にある。日本を戦争に誘い込みながら直ちに倒せず、逆に植民地喪失という思わぬ損害を欧州諸国にもたらしたからだ。
戦争とは別な手段で行う政治だとカール・フォン・クラウゼウィッツは言った。
その意味で日本は戦争を通して立派にいい政治をやった。米国は失敗だった。白人支配を潰した。
それを逆恨みして日本叩きを今も続ける。思えば悲しい心根の国だ。
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　１７．　イヤーな民族を上手に追い出す方法

英国はビルマに宣戦布告して砲艦一隻を派遣した。イラワジ川を遡航する砲艦をビルマ側は弓矢で攻め、インド兵5人が死んだ。
英側は応射しビルマ兵 140人を殺した。それで国王ディボーは降伏した。英国は国王をインドに島流しにし、王宮を刑務所にした。
辱めはそれにとどまらず、ビルマの統治を英領インドに任せた。つまり植民地の植民地にされた。
それでビルマにインド人が雪崩れ込んできて、英国人から金融を任され、副業に高利貸しも始めた。
軍隊はインド兵が司令官になって山から下したモン、カチンなど山岳民族が兵卒を務めた。
日本軍はモン、カチンで作られた軍隊をビルマ人の軍隊に作り直し、アウンサンと彼の仲間ネウィンらにその指導を任せた。
昭和19年春、日本軍はインドを英国から解放するインパール作戦を発動し、アウンサンに協力を求めた。
しかし彼はビルマを残忍に仕切ったインド人が大嫌いだった。実際、彼の父もインド兵に殺されていた。
アウンサンは日本軍がインパールに向けて出て行った後、ヒュー・シーグリム英少佐の手の者にこっそり会って、
「ビルマの独立承認を条件に日本軍を裏切る約束をした」（ルイス・アレン「日本軍が銃をおいた日」）。
そして昭和 20年3月、彼はそれを実行した。
戦後、戻ってきた英国はビルマの独立がもはや避けられないことを知ると、裏切り癖のあるアウンサンを暗殺して去っていった。
アウンサンの盟友ネウィンはそのやり口に激怒し、英国の求めた大英連邦入りをきっぱり拒否し、道路規則も英国流左側通行を廃止した。
英語で行われていた高等教育も自国語授業に切り替えた。
そして英国が残していった最大の厄介者「善良そうなインド人高利貸し」の追い出しにかかった。しかしネウィンは暴力を使わなかった。
まず紙幣を新デザインに変えた。新札とに交換期間を決め、それ以降の旧紙幣を無効とした。
貯め込んでいたインド人が新札に替えに行ったが、交換上限額が決まっていてそれ以上は没収された。
ネウィンはそれを頻繁にやった。新札のデザインが尽きると今度は額面を変えた。
高利貸しのインド人は新札発行のたびに財産がやせ細った。彼らは結局ビルマ人に捨て値で田畑を買い戻してもらい、この国を去っていった。
インドのモディ首相は昨年11月最高額の 1000ルピー札（約1600円）と500ルピー札を同日中に廃止すると宣言した。
ただしタンス預金を銀行預金にすれば間もなく出る新札と交換する約束もした。
このお手本はかってビルマのネウィンがインド人締め出しに使った手法だった。
そのビルマは今、異民族で異宗教のロヒンギャ締め出しに苦労している。英国は偉そうに人道に違反するとかスー・チーに嫌味を並べている。
彼女は敢然と言い返した。「ビルマの国籍も持たない不法入国者を叩き出して何が悪い」
日本もずっと他所者に居座られて嫌な思いをしてきた。
我々もビルマに学ぶ時が来たのかもしれない。

　１８．　大統領が平気でウソをつく韓国の国民性を検証する

韓国の人は「日本は大陸制覇の足掛かりに半島を植民地にした」と言う。
でも、日本は昔からこの半島が鬱陶しく、できれば縁を切りたいと思ってきた。
そのわけを筑波大の吉田博司先生は「百年前、そこは古代だったから」と端的に説明する。
そこの国は昔から日本にやたらまとわりついた。室町時代。あちらの世宋の時代に三度、使いがやってきた。
本当はその何倍もが試みたが、たいした船もないからほとんどが対馬海峡の藻屑になった。
やっと辿り着いた最初の使いはメッキや紙漉きのやり方、それに灌漑用の水車の作り方を知りたがった。日本人は親切に教えてやった。
暫くしてまた苦労して彼らがやってきた。今度は何を学びたいのかと聞くと、前に教えてもらった水車の作り方などをもう一度教えてほしいという。
明治になって行ってみたら水車もなければ木の桶もない。土器で煮炊きする「古代が広がっていた」という次第だ。
進歩どころか退行している。日本人的にはとても嫌だったが、ただ彼らの棲む半島は日本の脇腹に突き付けた匕首に似る。
その地政学的存在ゆえに日本は中国、ロシアと戦争する羽目になった。
鬱陶しい上に剣呑な古代人とはもう縁切りしかないと日本人は心に決めた。
しかしそれを阻んだのがセアドア・ルーズベルトだった。彼は日露戦争の後、在朝鮮の米公館をすべて閉め、外交官をみな引き揚げてしまった。
セアドアは「お前たちには自治の力もない。日本に面倒を見てもらえ」と言った。
さらに「日本がそうすることは白人の重荷ならぬ黄色の重荷を担う日本の明白な使命だ」（J・ブラッドレー「テディが日米戦争を起こしたのか」）と言った。
同じ時期、米下院議員G・フォスがマニラで演説している。「我々は神に課せられた義務として無能なフィリピン人に自由と独立の素晴らしさを教えねばならない。
偉大な建国の父がニューイングランドで原住民に行った啓蒙の作業をここでもう一度やるのだ」（渡辺惣樹「日米衝突の萌芽」）
マニラでも米国人は植民地化に抗う原住民を殺しまくった。白人の「啓蒙」とは目ざわりな者たちをぶち殺すことだった。
セオドアは、日本人は「無能で野蛮で、集まれば争い、分裂する朝鮮の民」でも本気で教え導こうとするだろう。
それは日本の国力を十分に消耗させると読んだ。その読みは当たった。
日本は国家予算の２割を注ぎ、彼らに戸籍と教育と文明を与えた。世宋が仮名に倣って創ったハングルも掘り出して教えた。
しかし日帝支配が終わると彼らはセオドアが言う通りにすぐ争い、分裂した。
先日は韓国工芸界の泰斗とかいう李七竜が「螺鈿は日帝支配時代に韓国の職人が日本人に教えた」と言い出した。
螺鈿はそっちが鍍金の技術を学びに来たときに見せてやった。嘘はだめと教えたのも無駄だった。
日本は大使一時帰国を機に今度こそ果たせなかった絶縁を考えたい。

　１９．　メディアはもう「日本＝悪い」という考え方を改めよ

昭和17年1月、日本軍はマニラに入った。マッカーサーはスペイン人ケソンを大統領に据える傀儡政権を立てていた。
日本軍がきて彼らは逃げ出し、代わってフィリピン人のラウレルが自治政府を作った。
政府顧問には 40年前、米国の支配に抵抗して 4年も戦った英雄アギナルド将軍が就任した。
それから3年。マッカーサーと 20万米軍がマニラに迫った。日本軍は玉砕戦を前に収容していた欧米民間人 3700人を米軍に引き渡した。
市内に 1万日本軍と 70万フィリピン人が残った。
翌日から米軍の無差別砲爆撃がマニラ市街に降り注いだ。街は瓦礫に変わり、10万市民がそれで殺された。
中に戦後、大統領となるキリノの妻と3人の子供が含まれていた。
朝日新聞の柴田直治記者の「フィリピンとの戦後」は「キリノ氏は妻と子供を日本兵に殺された」
「撃たれた母の傍で泣き止まぬ 2歳の娘は日本兵に銃剣でとどめを刺された」と見てきたような嘘を書いた。この男は本多勝一を真似ているのか。
十字砲火の中で「女子供を殺す日本人」など想像もできない。まして中国人留学生でもあるまいし幼女を銃剣で刺すか。
にも拘わらず、この「キリノ伝説」は朝日だけでなく NHK や地方の放送局で執拗に流し続けられた。
キリノは戦後、米傀儡政権の大統領に就いた。
フィリピン人の血が入らない華僑とスペイン人の混血だが、残忍でモンテンルパに繋がれていた BC級戦犯 3人を吊るした。
吊るす口実は「日本軍に妻子を殺された」だった。対日賠償交渉では 80億ドルという途方もない金額を要求した。
日本が難色を示すと、彼はモンテンルパの BC級戦犯 14人を一晩で吊るした。要求を呑むまで残り 60余名の死刑囚を吊るすという恐喝処刑だった。
硬化する日本。米国は国務長官顧問のジョン・ダレスをマニラに派遣した。
ダレスはキリノを怒鳴りつけ、死刑は止まり、賠償額は 5億ドルに落ち着いた。間もなくキリノは BC級戦犯 105人を釈放した。
許しがたい男なのに、NHK が彼を「妻子を殺された罪を許し、戦犯を解放した」美談の人に仕立てて流した。
自虐史観的美談は繰り返し再放送され、先日は日比谷公園にキリノの顕彰碑まで建てられた。
NHK はいつまで「真相はこうだ」を続ける気なのか。
元旦。皇后さまがフィリピン訪問の旅で詠まれた「許し得ぬを許せし人の名と共にモンテンルパを心に刻む」を披露された。
馬鹿な新聞は「許し難い日本人戦犯を許した慈愛の人キリノに感銘された」と解説した。
何を馬鹿を言う。それでは皇后さまが国のため、アジアのために戦った日本人将兵を「許し得ぬ」大罪人と詠まれたことになってしまう。大変な誤読だ。
皇后さまは「許せないキリノの非道を処刑された 17人将兵が許した」とお詠みになった。きっとそうに違いない。

　２０．　トランプは真実を語っている

日清戦争のときも旅順要塞攻略戦はあった。　
たった一日で陥落し、住民は戦いの前に市外に避難し、軍服を脱ぎ捨てた便衣隊、つまりゲリラ化した中国将兵が民家に隠れ潜んでいた。
日本軍は一戸ずつあらためていって中国兵 355人を捕虜とした。
以上は駐日ベルギー公使アルベール・ダネタンが本国へ送った報告書の内容だ。
公使は最前線にいたフランス人観戦武官ラブリ子爵から直に聞き取っている。
その子爵のいた最前線のはるか後ろで遊んでいたのがニューヨーク・タイムズ紙のジェームズ・クリルマンだった。
彼はこう報じた。「日本軍は旅順市外に入ると冷酷にほとんどの市民を虐殺した。無防備で非武装の住人たちは自分の家で殺され、
死体は言い表す言葉もないくらいに切り刻まれていた」「2000人は殺されたはずだ」
従軍記者も出していないノースアメリカン・レヴュー誌はそれをもとに「6万人の住民のうち 36人だけが生き残った」と書いた。
中国はその半世紀後、米国とドイツの支援を受けて上海の日本租界に侵攻した。
ドイツの最新兵器で身を固めて日本軍守備隊に十倍する兵力で侵攻したが、大敗して南京城まで潰走した。
日本軍は追って南京を落としたが、城内はもぬけの殻だった。僅かな残敵を相当して１週間後には逃げた蒋介石軍を追って長江を遡行していった。
南京にはニューヨーク・タイムズ紙のティルマン・ダーディンがいた。
彼は日本軍が入って 2日後には上海に移ったが、同紙にはまるで一ヶ月も見ていたかのように「日本軍は民間人も捕虜もみな処刑した」
「難民も身ぐるみ剥がれた」「中国人の女が拉致され強姦された」と書きまくった。
神をも恐れぬジョン・マギーとかマイナー・ベイツとか米宣教師連中がそれをもっと脚色して東京裁判では 30万人虐殺にまで膨らませた。
江沢民は愛国教育の教材に日本軍の 731細菌部隊を取り上げた。現代医学でとっくに否定された嘘を山と並べた。
教科書には若い女の乳房と腕を斬り落とし、局部に棒を突っ込んだ「人体実験の模様」と称する写真を載せている。写真は本物。
蒋介石軍が済南で日本人女性を切り刻んだ。その検視の模様を撮ったものだ。
そんな出鱈目をニューヨーク・タイムズ紙が「日本軍の蛮行」例としてつい先日、報じた。
日本軍が朝鮮人女を拉致して慰安婦にしたという話は結局、朝日新聞の捏造だった。
社長の木村伊量がクビを差し出した。それを米マグロウヒル社が「日本軍は 20万人の女を攫い、天皇からの贈り物として兵士に与えた。
女はみな殺された」と高校向け教科書に載せた。
執筆したいい加減な米人学者に外務省が抗議するとニューヨーク・タイムズは「日本政府が歴史改竄に圧力」と批判した。
この新聞は釜山総領事館前の慰安婦像騒ぎも社説で取り上げ、「日本は何万ものアジアの女を性奴隷にしたことに真正面から謝罪していない」と書いた。
慰安婦の嘘を、嘘を承知でまだ世界に垂れ流している。
トランプはニューヨーク・タイムズ紙を「 Fake News」と呼んだ。ホントによく言ってくれた。

　２１．　「難民受け入れ」美談に潜む歴史的教訓

米国には 7000万インディアンが平和に暮らしていた。
欧州の移住者が自分の土地を得るには女子供を含めすべてのインディアンを殺していかねばならなかった。
米国は移民の国というよりヒトラーも逃げ出すホロコーストから生まれた国と言った方がいい。
インディアンを殺しまくって西の果てに行ったらメキシコ領のカリフォルニアだった。
米国はそこでメキシコに戦争を吹っかけて領土につけ加え、その辺に住んでいたヤキ族も殺し尽くして白人の国にした。
この時点でアングロサクソン系の白人、いわゆる WASP が米国の新しい定住者となった。
その頃になるとジャガイモ飢饉で国を捨てたアイルランド人をはじめイタリア人やユダヤ人が米国移住者の輪に加わってきた。
先日、離日したキャロライン・ケネディ大使の祖先も移民船に乗ってボストンに着いている。
定住者 WASP は新参の白人たちをむしろ冷淡に扱った。嫌がらせもした。様々な軋轢を経て WASP も折れた。
米国は「白人定住者と移民の国だ」。ただ移民の人種はあくまで欧州の白人に限られていた。
ところが最近その棲み分けが崩れてきた。ヒスパニックは国境を勝手に出入りし、移民も中東や中国からも入ってきた。
そこで「俺たちの言う移民にはお前達は入っていない」とトランプが言った。大方の米国人がそれに賛同した。
今回の大統領選の結果がそれを示している。
EUは欧州の 6か国が立ち上げた。日本のせいで植民地を失い、それで「貧者の互助会」 EU を立ち上げた。
順調にいき、もっと労働者が欲しくなった。 EUを東欧、南欧まで広げよう。ポーランド辺りの安価な白人労働者が得られるじゃないか。
すぐ引っ込めればよかった。ぐずぐずしていたらシリアやリビアから本物の経済難民が続々やってきた。
「移民国家」の看板を外さなかった米国と同じ展開になってしまった。
日本も他人事ではない。日中友好、日韓友好。みんないらっしゃいなんてやっている時ではない。

　２２．　スノーデンが日本で行っていた特殊任務

先日、オリバー・ストーンの「スノーデン」を観に行った。
米国家安全保障局（NSA) で働く主人公が国家機密文書を盗み出し、英誌ガーディアンなどにリークした顛末をドキュメンタリー風にまとめている。
機密情報には日独仏など 35か国の首脳の電話を盗聴していたとかもあった。盗聴対象の35か国がいずれも非英語圏という方がひっかかった。
スノーデンが国を裏切るきっかけは彼の「恋人が他の男と付き合っているのを上司から知らされた」ことだった。
米国政府が自国民さえも監視している。丸裸にされている。
あの国は黒人奴隷で国を築いた。黒人が生意気を言えば木に吊るして耳を削ぎ、頭の皮を剥ぎ、タールをかけて焼き殺した。
そのリンチの煙は 1950年まで毎週どこかで立ち上がっていた。
先住民に遭遇すれば「男は子供でも殺せ、男を知った女も殺せ、男を知らない処女は神の贈り物だ」を実行した。
血濡れで創った国は、だから復讐の恐怖がついて回った。米憲法はその報復から身を護るために銃の所持を認めている。
今、復讐権をもつ黒人や先住民は白人と同じ街に住む。身近になった脅威に備え米政府は彼らを盗聴し、監視しているワケだ。
しかし日本は奴隷制を持たなかった。民族淘汰もなかった。聖徳太子の昔から和を以って貴しとなすとしてきた。
日本には日本人を監視する必要はない。ただ、そこに外から紛れ込んで悪さをする存在は警戒する必要がある。
テロ対策法は例えば北京辺りの指令で数千人の中国人が長野に集まって騒擾を起こすようなケースが対象になる。
スノーデンは「日本が米国に逆らったとき一瞬で日本中の電力を停める仕掛けをした」と彼の証言の中ではっきり言っている。
そっちはちっとも恥じていない。スノーデンはそんな悪辣をやってきた。
それから機密売りに転職して儲けた。彼の生き方に感銘するものが何かあるだろうか。

　２３．　ロッキード事件と蓮池問題の共通点

角栄を潰したのは立花隆の「田中角栄研究」だと世間も本人も思っている。
それは浅はかだと「正論」 6月号で小浜逸郎が指摘していた
彼の「日本虚人列伝」によると立花隆は一から十まで利権で国が動いていると思い込んでいる「かなりの政治音痴」という。
ただ立花隆の「研究」は決して無駄ではなかった。外人記者会がそれに目を付けたからだ。
角栄を午餐会に招き、ロサンゼルス・タイムズのサム・ジェイムスンが立花の記事をもとに角栄金脈を追求し、
性悪のドイツ人ゲブハルト・ヒルシャーらが集中攻撃を仕掛けた。
口火を切ったサムは角栄が最も信頼していた米国人記者だった。サムが角栄を快く思わない米国務省に通じているとはつゆ知らなかった。
翌日、角栄をネタに金権横行の日本の後進性を咎める外電が流れ、米有力紙にも田中金脈が載ると、バカな日本の新聞に火がついた。
後は止まるところを知らず、ついには角栄を辞任にまで追い込んだ。
実は同じ陣立てで同じ展開がマーク・ゲインの「ニッポン日記」にある。
GHQ高官がこの下品な特派員を呼び、米国に批判的な鳩山一郎を潰せと命じた。
マークは外人記者会の午餐会に鳩山を呼びつけ、中国人記者らと8時間近く吊し上げた。日本の新聞が追随し、結果、鳩山の政治生命は断たれた。
角栄の時はGHQ役を米国務省が務めた。しかし角栄は鳩山よりタフだった。
辞任後も「闇将軍」として彼の描く列島改造を進め、日本の国力は増していった。石原慎太郎の「天才」にある通りだ。
米国はこの稀有の政治家を本気で潰しにかかった。そして米上院チャーチ委員会が児玉誉士夫のピーナツ領収書を表に出してきた。
意味深な領収書はどこから出てきたのか。日本が問うとチャーチは「某会計事務所の書類が誤配され、開けたらこれが出てきた」
誤配された宛名の違う郵便物を米国人は勝手に開けても恥ずかしいと思わないらしい。
カール・セーガンの「人はなぜエセ科学に騙されるのか」にあるように「都合よく出てくる証拠」はみなインチキと相場が決まっている。
だからまともな国家は出所不明の証拠は「毒の木になる」として証拠から排除してきた。
しかし日本はこのとき変調した。法治国家であることを忘れてしまった。まず最高裁が「毒の木になる果実でも証拠にする」判断を下した。
さらに白人優越主義を採用して、白人は偉いからその発言はそのまま証拠採用するとの宣明書まで出した。
地検特捜の吉永祐介は「米国人は聖書に誓うから嘘を言わない」と記者会見で宣明書を弁解した。
その上で吉永は「全日空への売り込みに絡んでロッキード社が角栄に5億円を贈った」ことにした。
ロッキード社の白人幹部は吉永の描いた構図通りに嘘を並べた。どんな嘘を言っても偽証罪には問わないと吉永は約束していた。
かくて角栄は無実の罪で逮捕され、法治国家日本は泥で汚された。
籠池某が「国有地を8億円で払い下げてもらったのは首相夫人のおかげ」と民進党には都合のいい証言を並べた。ただし「偽証を問わない」約束つきで。
彼は補助金申請を誤魔化し、そっそり録音もやっていた。問題の払い下げ価格も籠池の隣地は社民党の口利きで 14億円も値引きされていた。
籠池は一番高い買い物をさせられていた。しかし野党はそんな不都合は取り上げない。
新聞、テレビも詐欺師と首相夫人を並べ、詐欺師の言が信用できるという。
ロッキード事件は日本の恥だった。世の中は反省し、だから角栄再評価が始まった。
そんな時世、毒の木の実を弄ぶ連中がまだこんなにいることが悲しい。

　２４．　ヒットラーだけじゃない、ドイツ人の性悪さ

米国人は 7000万人のインディアンを殺した。
英国からの移民の子ハーマン・メルヴィルはその言い訳に「我々は現代のイスラエル人だ」と言った。
カナンの地に入ったユダヤ人は神の命ずるまま、そこに住む異教徒ペリシテ人らを皆殺しにしてユダヤの国を建てた。
そういう英国流の言い回しでは今一つ説得力がないとドイツから渡ってきたフレデリック・ホフマンは言った。
ここは科学的にダーウィンの適者生存論で語ろう。優れたもの、すなわち白人が劣った有色人種を淘汰していくのは進化の当然の過程なのだと。
この主張は大受けして、以降、公然とインディアン掃討が続けられ、最後の虐殺は 1917年、アリゾナのヤキ族殲滅戦だった。
実際ドイツ人の人種意識はやたら強い。日本人が初めて見る人種抗争、義和団の乱の発端はドイツ人宣教師の専横だった。
立ち上がった義和団はドイツ人が中国人にやったようにドイツ人宣教師と中国人キリスト教徒を殺して歩いた。
ドイツ公使ケテラーは憤慨し、報復に彼に仕えていた中国人ボーイを撃ち殺した。
義和団は北京に入るとケテラーを捕らえ、耳鼻を削ぎ、眼玉を抉る拷問の果てに彼を殺し、最後は心臓を取り出して生で食った。
救出に駆け付けたドイツ軍司令官ワルデルゼーは劣等民族の蛮行を罰する名目で部下に 3日間、北京市街での略奪と殺戮を認めた。
柴五郎ら日本軍が守る街区に北京市民が避難してきたのはそういう白人の振る舞があったからだ。
そんなドイツ人と日本軍がその 14年後、青島攻略戦で初めて干戈を交えた。
独軍約 4000人、日本軍は約 3万人。ただ彼らは飛行機1機を持っていた。これが上空から日本側の陣容を伝え、正確な砲撃で攻撃を抑え込んだ。
しかし日本軍はすぐに 4機の飛行機を調達して、相手機を空中戦をやり、世界初の空爆もかました。
独軍はたまらず一週間で手を挙げた。誇り高いアーリア人は彼らが見下す劣等民族の捕虜にされ、徳島の阪東俘虜収容所で使役もさせられた。
ただ日本人は中国人と違って捕虜を殺さなかった。逆に収容所に送るとき私物の楽器や料理道具の携行を許した。
収容所内も規律を守れば後は自由で、演奏や製パンも許された。ベートーヴェンの第9 がここから発進されたのはよく知られている。
ドイツ人たちは慈悲と寛容は白人キリスト教徒だけのものと信じていた。それが非白人でごく普通の庶民に至るまで思いやりと微笑を持っていた。
ワールドカップ開催の折、阪東収容所の縁もある徳島県がドイツチームにキャンプ地提供と温かい歓迎を申し出た。
しかし対応は冷たかった。
南ドイツ新聞のゲプハルト・ヒルシャーは浅田真央16歳の会見で「米国で日本は悪い国と言われなかったか」
「安倍は不正直と言われただろう」と執拗に質した。 72歳爺さんの質問とも思えない。
でも真央は「米国人はフレンドリーでした」と率直に答えた。
そのドイツに欧州で初めて慰安婦像が建った。
この国民が持つ狭量さと韓国人のそれは色違いながら、とてもよく似ている。

　２５．　狡い米国が再軍備を迫るウラには何かある

マッカーサーは厚木につくなり「吊るすべき戦犯39人を捕まえろと命じた」とブリタニカ国際大百科事典にある。
「39人」の根拠について彼の回顧録にも説明はない。ただ、米国のインディアン殲滅史に「リンカーンが命じた処刑者数」としてこの数字が出てくる。
米国のインディアン処分は狡猾だ。例えばワンパニアグ族を手なずけ、別な部族と戦わせて滅ぼしていく。最後に残ったのを白人が手ずから処分する。
リンカーンの頃にはミネソタのスー族が残るだけとなった。
米政府はその領土をすべて取り上げ、代わりに十分な食糧と衣料品を支給する約束をした。しかし食糧も衣料品も何も届かない。
抗議すると担当のアンデリュー・ミニックは「空腹なら草を食え」と言った。スー族は彼の口に草を突っ込んで殺した。
リンカーンはそれを待ってスー族退治を命じ、降伏した頭目たちを「公平な裁判」にかけた結果、部族長全員に死刑を宣告した。その数が39人だった。
処刑は広場の中央に大きな処刑台をつくり、全員をそこに立たせて一度に吊るした。集団処刑では今も破られていない世界記録だ。
米国は先の対日戦争もインディアン処分に見立てていた。
米国は蒋介石に武器とカネを与えて懐柔し、通州、上海の日本人の居住地を襲撃させた。
マッカーサーは戦後処理もスー族の処理に倣った。日本人から武器を戦士を取り上げ、丸裸にするマッカーサー憲法を呑ませた。
気掛かりは日本を潰すために増強した蒋介石軍だが、それも同じ方式で毛沢東をぶつけた。
みな潰し合って、と思ったら朝鮮戦争が起きた。日本軍を消した以上、処理は米軍がやらねばならない。おまけに毛の軍隊も歯向かってきた。
開戦 7か月目の昭和26年1月、マッカーサーは「国際秩序を脅かす勢力を力で倒すことが日本人の責務」と言った。
ヘンな憲法を押し付けて今さら何を言う。吉田はそっぽを向いた。吉田には「新憲法、棚の達磨も赤面し」の戯れ句がある。
米政府はジョン・ダレスを派遣し、急ぎ再軍備して朝鮮戦争を戦えと命じた。吉田は再度拒絶した。
結局、米国は 3万6000の戦死者を出して昭和28年、板門店で休戦に持ち込んだが、その頃には仏領インドシナがきな臭くなっていた。
同じ年、米副大統領に就任したニクソンは仏印を訪問し、ディエンビエンフーに立ち寄って仏将兵を励ましている。
その足で訪日した彼は「日本の非武装化を強いたのは米国だった。過ちを認める」とマッカーサー憲法の破棄を公式に認めた。
米国の仏印介入は決まっていた。間もなく始まるだろうベトナム戦争に今度こそ日本軍を投入しようという思いが滲んでいた。
しかし同じ頃フィリピンの華僑大統領キリノは対日賠償交渉の脅しにBC級戦犯を 14人も一度に吊るした。
他のアジア諸国も感謝の心もなく法外な賠償を要求してきた。日本人は白人だけではなくアジア人にも強い不信感を持ち始めた。
ニクソンの話には乗らなかった。
今、トランプが 4度目の日本再軍備を語る。
今度の敵は中国か朝鮮か。やっつけても助けても意味はない連中だが、放っておけば日本が危うい。
今回は話に乗って自分の国はしっかり守りたいとみんな思い始めている。

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