『反日レイシズムの狂気』　　　　茂木弘道　　　　　　　　　　　　書評　宮崎正弘 　副題は 「ジャパン ホロコーストの正体を暴く」 全体像がいきなり把握出来るが、要は 廣島、長崎、50都市への焼夷弾爆撃による 大量虐殺も、日本との終戦を早めるためだという口実で正当化し、 米国はついでとばかり、ありもしなかった 南京と 「パターン死の行進」などをでっち上げた。 ライフの写真はウソだったこと，南京の当時の現場写真は、虐殺がなかったことを 120% 証明した。 しかし日本を悪魔に仕立て上げ、自分を道徳的高みにあげる宣伝にかけて「かれら」は天才的である。 巧妙な政治宣伝は 合成写真や フェイク画像だが、ここまで執拗に反日キャンペーンが繰り返されると、日本人でも洗脳されてしまう人が夥しくでる。 日本が証拠を挙げて反論しても、せせら笑うだけでまじめに議論しない。 というよりまじめな議論の舞台には乗らないのだ。 そして真実をかたる 歴史家、政治学者を無闇矢鱈と 「修正主義」のレッテル をはって，メディア、学界から排除する。 そうだ、日本の敵は、利敵行為をくりかえす 反日日本人 なのだ。 ちょっと考えただけでもあり得ないことが 『歴史の真実』 としてまかり通る。 ところが、日本政府が強く反論しないばかりか、日本メディア は日本の国益を無視して 「あっち」側に立つのだから始末が悪い。 中国と 韓国は米国の政治宣伝、すなわち日本人が精神的に萎縮、衰弱し大和魂を復活させないための政治キャンペーンに悪のりした。 それが 『彼らの』 国益に繋がるからである。 蒋介石が 米英の政治宣伝部隊 と組んで 南京大逆殺を宣伝し始めた。 戦争中、連日、国民党は内外記者団と会見したが、いわゆる 「南京事件」の前後にただの一度もそういう事態の発表はなかった。 中国共産党は米国の宣伝と国民党の同調を便利とばかりに、受け継ぎ、拡大した。 毛沢東はわれわれが政権をとれたのは 日本軍の御陰 だと公式的にも語っていた。 天安門事件の虐殺で中国は世界に孤立した。 すると 江沢民は 「反日記念館」 なる偽写真と偽造文書のオンパレートを全土 200ヶ所以上に設置し、学校の遠足から警察、軍隊に強制的に見学させる。 ものを考えることが不得手な、あちらの国の国民は簡単に信じ込むから 反日ムード は拡大する。 一方で、かれらが日本人を虐殺した 通州事件も 通化事件も頬被り、慰安婦はなぜかセックススレーブとされ、 かれらの日本認識は地球上にこれほど悪い国はないということになる。 なぜ ウソ がまかり通るのか？ 率直に言って戦後日本人の自信喪失と、左翼教育、とくに 日教組の 偏向左翼教育の徹底ぶり。 それを煽る メディアという構造的な欠陥 が最大の元凶だろう。 本書は 「史実を世界に発信する会」を主宰する茂木氏が力を込めてまとめた、近・現代史の基礎的な入門書である。 　　　「書棚」へ戻る