　　　感染を防ぐのではなく、「重症化しない体」を作るのが特効薬　　　　　　武田邦彦　　　　　　　　　　　　　　　　2021/1/13

多くの日本人は「コロナ騒ぎはどうなるのだろうか？」と心配していると思います。
マスコミやテレビは全く助けになりません。助けになるどころか、私たちを心配させ、迷路に入らすことだけです。
そこでこのシリーズでは、１）どうなるか、２）どのようにして重症化を防ぐか、の２つをお話したいと思います。
まず、日本人全員（もう少し厳密に言えば、日本人の 60% 以上）が新型コロナにかかるまではコロナの流行は終わりません。
つまり、コロナにかかるかどうかは日本人がどのぐらい免疫を持っているかということにかかっています。
これをさらに言えば、ワクチンを打つ人が日本人の 50% ぐらいまで行くか、
それともコロナにかかる人が 30% ぐらいになるかのどちらかがコロナの騒ぎが沈静化する時期になると考えられます。

去年の春、新型コロナが怖いのはワクチンもクスリもないからと言われましたが、これはウソで、
インフルエンザも普通のカゼ（５，６種類のウィルス）も、基本的にはワクチンもクスリもありません。
当時いい加減な人がテレビで解説しただけで、インフルエンザは毎年、5000万注射をしていますが、
毎年、推定で 2000万人が感染し、1000万人がかなりの重症になります。

だから、インフルエンザのワクチンは基本的には有効ではなく、クスリも特効薬というものはありません。
もちろん従来型のコロナウィルスなどのカゼのウィルスは症状がそれほど厳しくないのでワクチンを打つ人はいませんし、
クスリもなくただ安静にしているだけが治療法というのが現状です。
私も若いころは風邪を引いて熱が出ると、医者に行って解熱剤や咳止めをもらったりしていましたが、
それらは何の治療にもならず、かえってカゼをこじらせていました。
発熱するのは自分の免疫細胞を活性化するために体がわざわざ熱を出しており、それを覚ますのですからカゼはひどくなります。
また咳はノドのウィルスを外に出そうとこれも自分の体が奮闘しているのに、それを止めるのですからこれもカゼを長引かせます。
医師が悪いとばかりは言えませんが、医師会は患者が多くないと儲けにならないので、
積極的には解熱剤とか咳止めを使わない方が良いと言ってこなかったのです。

たしかに、重症患者の一部では容態が悪くなるのを防ぐために一時的に解熱剤などを使う必要がある時もあるのですが、それは稀なことなのです。
今回のコロナウィルスの場合も同じで、最近では「ワクチンは効きますか？」という記者の質問に
「所詮、国民の 60% がかかった状態にならないとダメですから」と医師が答えています。
つまり、「ワクチンを打つ」ということは「感染したと同じ状態にする」ということで、
それによって社会免疫をつける（ 60% 以上の人が感染したと同じ状態になること）しか方法がないと言い始めています。
日本人は、メディア、政府、医師などの発言で右往左往しているのですが、結果は変わらないのです。
　　（結果）

　１．　どうせ、ほとんどの日本人が新型コロナに感染しないと流行は収束しないので、自分も必ずかかると思っていること
　２．　新型コロナはこれまでかかっていないので、こじれる可能性が高いので、それに対して防御しておく必要がある
　３．　つまり、かからないように注意しても意味がない。体調の良い時にかかるようにしておいた方が良い
　４．　自分の免疫力を高めておいて、自分の体の中に常に備わっている免疫細胞の数と活性を高めておく
　５．　むしろコロナに感染して、新型コロナに特有の免疫（特異的な免疫）も獲得しておいた方がよい
という当たり前の結論にたどり着きます。

したがって、まず政府やマスコミが言うように、マスクをしたり、自粛しても自分が感染する可能性は変わらないので、
体調の良い時には感染しても重症化しないので、ある意味で「感染するチャンス」でもあります。
また、逆に体調の悪い時には感染すると重症化することがあるので、できるだけ家にいることでしょう。
人間は仕事をしなければなりませんので、特別な人は別にして、体調の良い時にはできるだけ仕事をした方が良いと思います。
　１）　普段から軽い運動、日光浴、熱めの風呂（徐々に入る）、横になる時間を増やす
　２）　ご飯を食べ、みそ汁を飲んで体温を高くしておく
　３）　ショウガ、ニンニク、リンゴ、シイタケなどを少しずつ食べる
　４）　普段からミカンなどでビタミンＣを取る
　５）　外出から帰ったら手を洗い、軽くうがいをして、お茶を飲む（熱いお湯で入れた日本茶か紅茶。コーヒーの効果は不明）
　６）　感染したかなと思ったら、葛根湯（まだ調査が完全ではない）、ビタミンＤの製剤を飲む
　７）　熱が出る段階では、すぐ休む、布団をかぶる、消化の良いものを少量食べる、ポカリスエットの粉末を用意して溶かして飲む、なければ水。
ということで、負けない、恐れない！！

　　　　　　本当に知るべきコロナの現状　　　　2021/1/06

今度のコロナで、特に日本は症状は普通のカゼより少し悪く、インフルエンザより少し良いというところでしょう。
感染者数にしても死亡者数にしても公表される数字は故意に調整されているので、本当のところはよくわかりませんが、
20歳以下の若い人の死亡率は 0人、20歳から 60歳までの働き盛りの人がおおよそ 300人の死亡です。
病気のひどさは結局、死者の数で判断できます。
重症者が多くて死者が少ないというような病気は普通にはありえず、重症者のうちある程度は体力がもともとなかったり、ガンだったりして死亡に至るものです。
日本のように医療施設が整い、医師のレベルが高い場合は、いわば死ぬべき人が死ぬという状態だからです。
その点からいうと、20歳以下の死亡がゼロ、働き盛りの死亡が 400人というのは極めてまれな奇病程度であることがわかります。
自分や家族の身が危険かどうかは、交通事故死や負傷者数が暗黙の基準になっています。
というのは、交通事故の死亡者数が１万人を超えた時には「交通戦争」と呼ばれ、多くの人が恐怖を感じ、子供を学校に出す親は心配したものです。
ところが最近では交通事故死が 5000人以下にまで減ったので、国民は「車は安全になった」と感じています。
この感じ方は正しいとされ、危険を避けるための規制は一年間に 8000人程度で定められています。
もちろん、時代によってどのぐらいを「危険」と感じるかは異なり、またメリットのあるものはあまり危険を感じないという人間の身勝手さも人間の感覚にはあります。

だから新型コロナの 100人、400人という数にびっくりして自粛をするというのなら、交通事故を心配して外に出ないのと同じ程度であることがわかります。
たとえばイギリスでは人口が日本の半分で新型コロナの死者は５万人、つまり日本に換算するとコロナの死者が１０万人になります。
働き盛りの人の死者数はおおよそ 20% ですから、20歳代から 60歳代の人で２万人が新型コロナで亡くなっています。
これは、社会が安全と思う 8000人の約３倍に近いので、日本と全く違う感覚にあるということがわかります。
また、70歳代以上の高齢者は、寿命で自然に死亡する数との比較になるので難しいのですが、

日本では新型コロナの死は自然死より高年齢で死亡しているので、高齢者の死亡数は今のところ、あまり問題にしなくても良いことがわかります。
日本人は情緒的ですから、高齢者の死に対して社会的な合意が得られていませんが、
よく日本の文化人が参考にする北欧のスウェーデンでは「高齢者は自然死を迎えることを前提にする」という考え方で、
いわゆる終末医療は病院ではなく、介護施設で行います。
医師はあくまでも人の命を守るというのが使命ですから、患者さんが高齢だからといって治療をおこたることはできません。
その結果、患者さんはあらゆる注射を打たれ、いくつものパイプでつながれてただ「延命」だけの終末を迎えることになります。
でも人間は死ぬのですから、人生を終えて満足して自然に死ぬようにしなければならず、
そのためには「死なしてはいけない」病院から、「安らかに人生を送る」介護施設に移すのが適当でしょう。

その意味では新型コロナの死亡数の統計も、少なくとも平均年齢より上で亡くなった方を新型コロナの死亡者とするのは不適切であることは間違いありません。
だから、日本の死者の 80% は「新型コロナの死者」として統計を取るのは間違っているのです。
もう一つは、新型コロナが流行して、インフルエンザをはじめとした感染症が大幅に減ったことです。
すべての統計が出てから少し時間がたちますが、現在のところ平均的には
「新型コロナが流行したおかげで、その他の感染症は１０分の１以上に減った」と言えるのです。
その点では、少なくとも 2020年は「新型コロナの恩恵によって感染症の死亡者が減り、患者も減った」のが事実で、
その意味ではなにも怯えることもなく、自粛も必要なく、政府の専門家会議などはなにを言っているのか不明です。
まさか、専門家がコロナのことしかわからないということはないのですから、
もっと誠意をもって正しい情報を国民に流し、国民が安心して生活できるようにするべきです。
その点では小池東京都知事などもコロナのことで脅すばかりです。
政府の専門家会議、小池都知事、ＮＨＫ、マスコミなどが事実を全く伝えないことによって私たちの生活が破壊されている現状を正しく把握して、
私たちの人生の時間は私たちの物であることを再確認する時期と思います。

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